個人的な意見であり賛否両論あると思いますが、Racing Kart Raceで「プッシングで押された!」「プッシングで飛ばされた!」「プッシングは卑怯だ!」と言う話を頻繁に耳にします。
確かに、これをドライバーが意図的・故意的に行ったプッシングであれば間違いなく卑怯で情けない手段である事に異論ありません。
プッシングと言うのは、「レース中後ろの走者が前の走者をライン内外に押し出して抜く」走り方で、これをやるとペナルティーの対象となりペナルティーが確定すると厳しい裁定がプッシングした選手に与えられます。
しかし、その判定はもの凄く微妙と言うか、難しいと言いますか、個人的にはプッシングが後車の故意であるかないかが一番重要だと思いますが、多くのカートレースを見て来ましたが地方のKARTレースで故意にプッシングして抜いてる選手ってそう多くは居ないと感じてます。
多くの方が「プッシングで飛ばされた!」と言ってるのはレーシング走行中の接触に過ぎないのでは?と思う事が多いのではないかと思います。
それはドライバーのブレーキングポイントの違いやマシンのブレーキ性能差による単なる接触?私がカートを転がしてた大昔とは大きく違ってマシン(シャーシ)の性能差が大きくドライバーに影響してますので経験談は何の意味もないことですが、当時は「前を走ってる選手がどういう癖を持って走ってるか等も走行中常にに考えて走らなければいけない」などと指導されておりましたが最近のカートはメーカーの違いでブレーキングポイントが変わるようですし、ドライバーの技量でもそのポイントは大きく違ってくると思います。
先日新東京サーキットでの練習中に息子とチームメイトが接触、息子がチームメイトを押し出してしまった訳ですが、その時彼らがピットに戻ってきて話してた会話が、息子「ゴメン!わるい、わるい m(_ _)m 」 チームメイト「あんな所で押すなよヘタクソ~!!(笑)」 息子「いやいやオマエがあんな手前でガッツリとブレーキングするなんて思って無かったからさー」こんな会話でした。
大した接触ではなかったけど普段は阿吽の呼吸で走行練習してる彼らでもこんな事が起こってしまうん訳で上の会話から伺うとその原因は、チームメイトのマシンが今年から新しくなってる事から今までのブレーキングポイントとは違ってた事を考えてなく今まで通りの慣れで走行してしまったからではないかと思います。
練習中にチームメイトですらこんな事をやってしまう訳ですからレース中はこんな事の連続、大半の選手も同じような事で押してしまってるパターンが多いのではないかと思うんですよね~特にスタート直後の混乱なんてほとんどがそんな状況ではないかと思うのですが、押し出されてしまった方が必要以上に「押された!違反だ!プッシングだ!」って騒ぐからプッシングペナルティーを取ってしまうのが日本のカートレースの状況のように思います。
こんなこと書いたら怒られるかもしれませんが(笑)、マーシャルにプッシングと判断されないよう巧妙なプッシングで押し出してライバルを抜いて行ける選手だとするならその選手はある意味凄い才能を持った選手だとも思いますが、カートレースはスポーツですから入学試験問題のNET漏洩みたいに卑怯な手段は絶対に使わないのは当然であることは間違いありませんけど、余り小さな事でドライバーを守り過ぎたり、厳しく罰したりするのは彼らの成長の為にはマイナスではないかと思いますし、そんな事をカートドライバーのチームは勿論、取り巻き連中がガタガタ言ってるようでは、世界では全く通用しないドライバーになってしまうのではないかと心配しております。
私がそこそこのレベルに達した選手たちに指導する立場にあるなら「慣れたコースなら尚更のこと、前後を走ってる選手のマシン性能は勿論、ドライバーの癖まで出来るだけ頭に叩き込んで走れ!そしてそれを瞬時に考えて自分の位置取りやブレーキングを考えろ!」と簡単に言えばこんな指導をしたいと思います。
ここまで成長するにはかなり難しいと思いますが、“自分の走ってる姿が上から見える最強のドライバー”に成長する為には絶対必要な事だと思いますので、、、特に普段から有酸素運動だったりスイミングをキッチリやってレース中に集中力を欠かさず気持ちに余裕が持てる基礎体力を付けて欲しいと思います。
「そんな事出来る訳ねーだろ!」「プッシングはプッシングだ!」と言われるかもだけど、一流のレーシングドライバーを目指してるのであれば、これは最低限の絶対条件だと思います。 m(_ _)m